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ゾンビ映画『REC/レック』 が面白くて怖すぎる
さいきん見たゾンビ映画のなかで『REC/レック』がいちばん怖かった!! ホラー映画でこわいやつを探してる人には間違いなくオススメです。
というのも、先月ぼくは「世のゾンビ映画をぜんぶ見てやる!」という意気込みで、ゾンビ映画を見まくってみたのです。
で、気づいた。純粋に「怖さ」という意味でずば抜けているのは『REC/レック』だ!と。(じつはゾンビ映画の多くが、ユーモア重視であまり怖くないってのもある。「そこまで怖くないホラー映画」の方は、下の記事でたくさんご紹介してるので、どうぞ)
参考:ゾンビ映画の名作一覧!おすすめのゾンビ作品を最新作まで徹底解説【初心者OK】
今日は、このホラー映画『REC/レック』シリーズの REC1、REC2、REC3、REC4 と、アメリカでリメイクされた『REC:レック/ザ・クアランティン』の2作品を解説! 「面白さやスゴさ」をお伝えしていきます。
映画『REC/レック』の見どころ3つ
1.主人公アンヘラが可愛くて怖い
「RECシリーズ」の主人公は、アンヘラというTVレポーター。取材の仕事をまじめに取りくむ可愛い女性なんですが、感染者に襲われすぎて徐々に狂っていきます。
1作目「REC1」では被害者の1人という感じですが、シリーズが進むごとに「え?生きてるの?感染は?どっち!?」と、アンヘラに目が離せなくなります。すごく不気味な存在。
うるさい女性だな! と最初は思う人もいるかもしれません。でもそのうち、「アンヘラは可愛いな」「アンヘラになら噛まれてもいいかな…」と考えてしまうはず。あと服装もセクシーです。
2.密室で怒り狂って走るゾンビが怖すぎる
『REC/レック』はゾンビ映画としてクオリティも高く、ちゃんと「ハラハラドキドキ」できます。
密室で、逃げ場のない狭い空間なのに、怒り狂って全力疾走で走るゾンビ(感染者)が突っ込んでくるわけですから、怖くないわけはない!
厳密にはゾンビではないのですが、そのおかげでゾンビメイクも現実的な感じ。つまり、肌の色がおかしかったり、あきらかに作り物のような見た目だったり、そういう不恰好なゾンビメイクに興ざめすることもないのです。
ただし、『REC/レック3 ジェネシス』はあんまり怖くないかも。密室感がなくて「RECらしさ」が欠けています。溢れでる「B級映画感」に、むしろ笑ってしまうかもしれません。
3.「P.O.V.(主観撮影)」による臨場感ありすぎのホラー映画
『REC/レック』で特徴的なのが、「P.O.V.(主観撮影)」という映画の撮影方法。専門用語ではとか「モキュメンタリー」と呼ばれることもあります。登場人物である1人の(素人)カメラマンが手カメラでそのまま撮影したような映像が映画になっている感じ。
要するに、「ドキュメンタリー映画」に見せかけた作品です。手カメラで撮影された映像なので、手ブレがひどくて見にくい部分もあります。しかしその分、有り余るリアリティと臨場感をたっぷり味わえるのです。最高!
この「P.O.V.(主観撮影)」のおかげで、「自分がカメラマンとして恐怖現場に居る」かのような擬似体験ができます。没頭感は、他のホラー映画とは比べ物にならないレベル。それがホラー映画としての『REC/レック』の最大の魅力なのです!
『REC/レック』にある「3段階」の楽しさ
そして『REC/レック』の面白さは3段階あります。簡単に言うと次のような感じ。
- 『REC/レック(2007年)』=「RECの世界」を知る
- 『REC/レック2(2009年)』=「RECの世界」を解明する
- 『REC/レック4 ワールドエンド(2014年)』=「RECの世界」が完結する
まず1作目『REC/レック』は、純粋にホラー映画。ゾンビ映画としても楽しめるでしょう。ここでは「RECの世界」に入り込むことができます。
つぎに『REC/レック2』では、「前作での謎」が解明されます。これが楽しい。舞台も「REC1」 と同じマンションです。
3作目は飛ばし(爆)、4作目『REC/レック4 ワールドエンド』では、RECの世界が完結に向かうので、そこを楽しみます。これで終了。つまり、1でRECの世界に入り込み、2で新しい発見をし、4でストーリーの最後を見届ける。そういう3段階の楽しさがあるわけです。
この『REC/レック』ですが、今は「U-NEXT」という動画サイトで視聴するのが一番おすすめですね。1作目〜4作目までの全作品が2017年9月4日まで限定配信されています。PC・スマホ・タブレットで観れるので、今すぐ見たい人はぜひ。ただし、本当に怖いので要注意です……。
1作目が有名なだけに続編を見ずに満足してしまう人が多いですが、少なくとも REC1、REC2、REC4の3作品だけは見ておくのがオススメ。『REC/レック』を深く楽しみたいならば!
映画『REC/レック』で重要な登場人物4人
つぎに、映画『REC/レック』の登場人物をご紹介します。各映画から「イチバン重要」だと思われるキャストを1人ずつ選びました。
1. アンヘラ(TVレポーター)
『REC/レック』の主人公。TVレポーターをしていて、取材中に今回の事件に巻き込まれてしまいます。報道で真実を伝えることを使命と感じていて、勝ち気な性格。ものすごく勇敢です。
2. オーウェン博士(保健省の人)
『REC/レック2』に登場。警官2人を従えて感染したマンションへ調査に向かうメンバーの責任者。保健省の人間らしいですが、なぜか今回の感染症にすごく詳しい様子です。顔がコワイ。
3. クララ(新婦)
『REC/レック3 ジェネシス』に登場する新婦。結婚式を挙げているところを感染に巻き込まれてしまう。か弱い女性と思いきや、アンヘラ並みの気の強さも持ち合わせています。タレントのベッキーにちょっと似てる。
4. グスマン(ウイルス専門の医者)
『REC/レック4 ワールドエンド』に登場。ウイルス専門の医者で、アンヘラを感染されたマンションから救出する人物。屈強な体格を持つ。船内の研究室に行きたがっています。
他にも山ほど登場人物は出てきますが、基本的にはこの4人を押さえておけば OK です。特に、「アンヘラ」「オーウェン博士」「グスマン」の3人が重要。ここだけの話メインストーリーと関係の薄い「REC3のクララ」も、最悪スルーしても良いかも…。
映画を観る前に知っておきたい「REC」の注意点3つ
1.醍醐味であるP.O.V.(主観撮影)は1作目と2作目だけ!
『REC/レック』の最大の見どころ。それが「P.O.V.(主観撮影)」なのですが、
シリーズ全作、P.O.V.(主観撮影)で撮られてるわけじゃなかった!
3作目『REC/レック3 ジェネシス』は最初の21分間だけ「主観撮影」で、そこから急に普通の映像になります。ここは、めちゃくちゃ不自然。
4作目に至っては、最初から最後までずっと普通の映画です。
ということで「REC」の面白さは、『REC/レック』と『REC/レック2』あたりがピークだと思います。ストーリーの結末が知れる4作目も楽しめましたけどね。
2.忙しい人は3作目とリメイク2作は見なくてもいい!
「REC」の映画は全部で6つ。まとめると、次のようになります。
- REC/レック(2007年)
- REC/レック2(2009年)
- REC/レック3 ジェネシス(2012年)
- REC/レック4 ワールドエンド(2014年)
- REC:レック/ザ・クアランティン(2008年)【リメイク】
- REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの悲劇(2011年)【リメイク】
参考: ゾンビ映画の名作一覧!おすすめのゾンビ作品を最新作まで徹底解説
まず、オリジナル版の「REC」は全4作。これを映画のなかの時系列で並び替えると、「1作目」→「3作目」→「2作目」→「4作目」という順番。
3作目「REC3」はメインストーリーとの繋がりが薄いので、最悪見なくてもなんとかなります。一応、「REC3」の生き残りが「REC4」に出てきますが、正直「え、誰?」状態でした。笑
つぎにリメイク版の「REC」。
1作目の『REC:レック/ザ・クアランティン』ですが、ストーリーも演出もほぼオリジナルの『REC/レック』と一緒です。なので、よほどのファンじゃなければ、わざわざ見る価値はないとも言えます。
ただし2作目の『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの悲劇』は、独自路線のストーリーとなっていてなかなか楽しめました。こちらは見る価値あると思いますね!
3.厳密にいうとRECは「ゾンビ映画」ではない?
「REC」の感染者はゾンビじゃないから、「RECはゾンビ映画ではない!」という主張をする人がけっこう居るみたいですね。この疑問に真正面から答えたら、どうなるのか。
その通り!「ゾンビ」ではありません!
こうなります。
非ゾンビ派の主張は 「RECの感染者は死んでない、つまり『死者』じゃないから『ゾンビ』じゃない!」ですが、正直 その通り です。人間が唾液感染して凶暴になっているだけなので。
しかし、
「おいおい。『ゾンビ=死者』だって誰が決めたの?ゾンビって別にルールないよね?」という反対意見もあって、これも その通り です。事実、ゾンビの概念は映画の歴史とともに塗り替えられてきました。
となると、「RECはゾンビ映画だ!」という主張も、それはそれで正解なのです。
「噛まれたら感染する」「頭を撃たないと死なない」「とにかく噛み付いてくる」というRECの設定は、ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督の考えた「古典的なゾンビ」と全く同じということも1つあります。
というわけで、じつはなかなか根深い問題なので、ゾンビ映画については下記の記事も参考にしていただけたらと思います。
参考: ゾンビ映画の名作一覧!おすすめのゾンビ作品を最新作まで徹底解説【初心者OK】
RECシリーズ4作品のあらすじを時系列順に詳しく解説
映画は興味あるけど、わざわざ見るのもなぁ・・・。という人のために「あらすじ」を書いておきます。気になったら、ぜひ「REC」本編を見てください!
第1作目:『REC/レック』(2007年)
『REC/レック』のあらすじ・ストーリー
テレビ局のニュースレポーターであるアンヘラは、取材中の消防士らとともに、通報のあったアパートへ向かう。しかし中で見たのは、襲いかかってくる凶暴化な感染者の姿だった。じわじわと感染が拡大する中、建物は封鎖され、外に出られなくなってしまう。アンヘラは一部始終を記録するために、ひらすらカメラを回しつづけ、他の住人と脱出を試みるのだが・・・。
参考: ゾンビ映画の名作一覧!おすすめのゾンビ作品を最新作まで徹底解説
隔離されたマンションで「謎の感染病」が広がり住民が襲われていく。というのが『REC/レック』の大まかなあらすじです。
ーなぜ、隔離するのか。いったい何の感染症なのか。
第1作目『REC/レック』では感染症の正体が分かりません。「『狂犬病』のような症状だ」という台詞は何度も出てくるだけ。RECシリーズを見進めていくと、その正体も判明します。
第2作目:『REC/レック2』(2009年)
『REC/レック2』の物語は、REC1のエンディングと繋がっています。以下、あらすじと感想。
完全隔離されたアパートへ警察とオーウェン博士が突入する。
血まみれの少女に襲われ、隊員も1人、また1人と感染してしまう。この感染症はウイルスなどではなく、悪魔の呪いによって支配されている感染症だったのだ。オーウェン博士が「保健省の人間」というのも嘘で、実は悪魔の調査をしていた神父だった。
オーウェン博士の目的は最初の感染少女の血液を取得することで、その血液で治療薬を作ろうとしていた。天井を這う悪魔の感染者も登場。エアダクト内で発見した血液らしきものを発見するも、床に落としてしまい絶体絶命。
そこに、なぜか建物内に侵入した謎の若者も現れる。唯一の生存者アンヘラも現れる。アンヘラの証言により、カメラの暗視機能を使えば、悪魔(最初の感染少女)が見れると推測し、再び最上階へと向かいます。
ーなぜ、アンヘラはなぜ死なずに生き延びていたのか。
この展開がすごい。2周目の視聴に入ってしまうレベルです。ぼくも思わず2回見てしまいました。カメラが壊れた後、別グループの人のカメラに映像が切り替わって、別の視点から物語が進んでいくあたりも上手すぎです。
『REC/レック2』は結末が良いので、はやく続編が見たくなるでしょう。しかし「REC3」へ過度な期待をしてはいけません・・・。
第3作目:『REC/レック3 ジェネシス』(2012年)
『REC/レック3 ジェネシス』の物語は、REC1とREC2と全然繋がってません。時間軸は同じですが別の場所でのお話です。以下、あらすじと感想。
クララとコルドは結婚式の当日を迎える。式には大勢の人が集まり、2人は神父に愛の誓いをした。
パーティの途中、とある参加者の叔父がとつぜん天井によじ登り、落下。そして他の参加者を襲い始める。人々は逃げ始めるが、すでに式場は警察に隔離されていた。
コルドは妻を助けるため、武装して式場に戻る。クララは夫を助けるため、神父と共に動く。ほとんどの人間が感染し、追い詰められた2人。そこで神父が館内放送で「聖書」を朗読しはじめ、感染者の動きを封じ込めた。
なんとか逃げ出せたクララとコルド。しかし、生前耳の不自由だった感染者にクララに襲われ感染。隔離されていたゲートを無理やり突破するも、警察に射殺される。2人とも感染者になり、クララとコルドは手を繋ぐ。
ーなぜ、ここにも感染者が現れたのか。
「犬に噛まれた」という叔父さんが登場。「REC1」と「REC2」の話を知っているので、「幸せいっぱいの結婚式が地獄絵図になってしまうな」とすぐ分かります。
最初の 21分だけP.O.V.(主観撮影)で、そこからガラッと普通の映像に切り替わるので、ぼくは興ざめしてしまいましたね。「感染の原因は悪魔だった」という「REC2」の設定がそのまま生かされてはいますが、新しい発見はとくになし!
第4作目:『REC/レック4 ワールドエンド』(2014年)
『REC/レック4 ワールドエンド』の物語は、REC2のエンディングと繋がっています。REC3の生き残りも登場。以下、あらすじと感想。
アンヘラは救助にきた医師グスマンに救出される。
場面はかわり、大海原の船の上。目を覚ましたアンヘラとグスマンは、感染症の研究している船に乗せられていた。船のいたるところに監視カメラがあり、研究の内容は教えてくれない。
アンヘラの血液検査はなんと陰性。感染症には感染していないようだ。しかし、研究室で隔離中の感染した猿が脱走。猿はコックを襲い、コックは感染。そしてコックは、猿を料理し、食卓に出してしまう。
猿肉のせいで、船内の人間は感染者となってしまった。生き残ったのは、研究室のリカルテ博士、アンヘラのファンだったニック、そして医師のグスマンなど。
リカルテ博士はアンヘラの体内に悪魔が潜んでいることをビデオカメラで発見。アンヘラを縛ってむりやり摘出手術を試みるが、失敗してアンヘラは脱走してしまう。
アンヘラは凶暴化したコックを開放し、リカルテ博士に噛み付く。感染したはずの博士も、またもやなぜか陰性。そこへグスマンが登場。なんと悪魔の寄生体は、いつの間にかアンヘラからグスマンの身体へと移動していたのだ。
ここでリカルテが自爆装置で起動させ、船の爆発まであと20分に。悪魔はまたもアンヘラの体内に侵入しようとするがニックが救出し、2人で海に飛び降りる。エンドロールの後、アンヘラとニックがタクシーに乗って家に帰ろうとする映像で終了です。
ーアンヘラは感染したのか?してないのか?
ということが終盤まで一切語られないまま、物語が進んでいきます。これがめちゃくちゃ上手い。「アンヘラ=悪魔」だと思わせるミスリードが何度も出てくるので、すっかり騙されてしまいましたね。グスマン、いいやつだと思ってたのに・・・。
ただアンヘラのお腹の中で、明らかに寄生体が動いてるシーンがあったのが気になりました。船の中では、もう寄生体はグスマンに移動していたはずなのに。矛盾?
最後に、寄生体が魚の体内に入っていくので、その後の展開も気になりますね。「REC/レック5」があるのかもしれません。楽しみですね。
リメイク版『REC:レック/ザ・クアランティン』の2作品を時系列順に詳しく解説
リメイク版RECの2作も視聴したので、あらすじや感想など、かるく解説しておきます。特に2作目が結構おもしろいので、オススメ。主人公の女の子もセクシーで美人です。
第1作目:『REC:レック/ザ・クアランティン(2008年)』
『REC:レック/ザ・クアランティン』は、ほとんどオリジナル版の『REC/レック』と同じです。あらすじと感想は以下のとおり。
TVレポーターのアンジェラ・ヴァイダルは取材で消防署に来ていた。アンジェラは夜勤の消防士や救急隊員へのインタビューし、何気ない消防士の日常風景を撮影し、救命道具の説明を受けている。
夜になると、警報がなった。現場からの通報があったようだ。アンジェラは消防士とともに消防車に乗りこみ現場へと向かうことに。アンジェラは消防士になることが子供の頃からの夢だったと語り、楽しそうにしている。
現場に到着。すでに警官が集まっていて深刻そうだ。通報があったマンションに行き、異様な叫び声をあげたというエスピノーザ(高齢の女性)の部屋に向かう。
エスピノーザはとつぜん襲いかかり、警官の首元に噛みついた。警官は手当が必要になるが、マンションは封鎖されていて外に出ることが出来ない。困惑する住民たちの前にまた新たな犠牲者が現れる。撮影を続けるアンジェラとカメラマン。もはやエスピノーザは射殺するしかない。
アンジェラはロビーに集めた住民たちにインタビューを開始。そこで分かったのは、噛まれた人間はみな同じ症状を発症しているという事実。涙、ヨダレ、発熱、飲み込むこともしゃべることもできない、発熱、麻痺、精神錯乱。これらは狂犬病の症状に似ていた。狂犬病は致死率100%の病気で、治療方法はまだない。
次々と増えていく感染者。感染が感染を呼び、絶体絶命。残された道は、下水道への扉の鍵を探し、地下へと脱出することだけだ・・・。
ーオリジナル版RECと、どこまで一緒?
もう脚本は、99.9%同じだと思っていいです。ということでオリジナル版を観た人は、ストーリー上の新しい発見はなにもありません。そこを期待して見ていると辛くなってくるかも。
ただ、一応こまかい部分の違いはあったので、この記事のいちばん最後にまとめておきますね。
第2作目:『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの悲劇』(2011年)
『REC:レック/ザ・クアランティン2 ターミナルの悲劇』は、前作のエンディングからの続きです。ストーリー上の関わりは薄いので、前作未視聴でも問題ありません。以下、あらすじと感想。
客室乗務員のジェニーとポーラは、いつものように仕事で飛行機に乗り込む。
パイロットのウィルシーは風邪で目が真っ赤だ。ハムスターを連れ込んだ乗客、座席でいちゃつくカップルなど、身勝手な乗客たちはいるものの、いつも通りのフライトだった。一人で登場したという子供のジョージもいる。
すると一番後ろの席でお酒を飲んでいた太った乗客が、急に暴れだしポーラの顔に噛み付いた。とても酔っ払った末の行為だとは考えられない。パイロットは事情を無線でつたえると、検診のために緊急着陸命令がでる。LAのマンションで発生した感染症の症状と一致したようだ。
空港についた一同は、隔離されていることに気づく。自己中心的な主張をつづける乗客たち。だがパイロットや他の乗客にも徐々に感染が広がって、ジェニーたちは追い詰められていく・・・。
ーリメイク版『REC2』は独自路線に。
もうオリジナル版「REC」と全然ちがう物語になってます。完全に独自路線ですね。感染症の正体も「悪魔の呪い」ではなく、ただのウイルスらしい。
と言っても、この映画の感染者も、「RECらしさ」は十分に感じさせてくれます。
子供が活躍、飛行機内でのパンデミックなど、楽しめる要素も多い。シリーズ関係なく、単純に「ゾンビ映画」としても十分楽しめるはずです。
『REC/レック』オリジナル映画とリメイク映画の違い3つ
1.スペイン語と英語、という言語の違い
オリジナル版「REC」はスペインホラー映画。一方、リメイク版はアメリカのホラー映画です。当然、言語がちがいますよね。
洋画をたくさん見る人のなじみ深い言語はもちろん英語。なのでスペイン語で見るホラーはどこか違和感があります。違和感があるということは、それだけ未知の世界なわけで、よりホラー映画としての設定が活きてくる・・・ように感じますね。
というわけで、ぼくはオリジナル版のRECの方が楽しめました。REC1>REC2>REC4>リメイクREC2>>>REC3>>リメイクREC1……という感じですか。あなたはどうですか?
2.カメラマンの活躍の違い。オリジナル版は終盤まで空気だが、リメイク映画では早くから活躍する
リメイク『REC/レック1』の話。
オリジナル「REC1」ではカメラマンがほぼ活躍しません。喋ることも行動することもなく、ただただカメラを回し続けています。登場人物としては終盤まで、ほとんど存在していないようなレベルです。
一方でリメイク映画の方は、喋るしけっこう動いてました。ちゃんと映画の登場人物をしてます。オリジナルを観た後だと、「おい出しゃばるなよ!」みたいに思ってしまうかもしれませんが、可哀想なので自由にさせてあげましょう。
3.オリジナル版RECは映像が揺れまくりなのに、リメイク映画では、手ブレが少なく綺麗
これ。リメイク版「REC1」では、手ブレがかなり少なかったです。かなり見やすいし、画面酔いもしない。
一方のオリジナル版では手ブレしまくりで、人によって「気持ち悪くなるかも」ってレベル。この部分はけっこう大きな違いだと思いましたね。
ただし、リアリティがあるのは「オリジナル版のREC」かな。感染者に襲われまくってるのにカメラの映像が安定してるって、普通に考えたらあり得ないですからね!個人的にもオリジナル版の方が好きです。最初に見た先入観のせいかもしれませんけどね。