人気SF映画『ブレードランナー』を視聴してみました。
この映画は「SFサスペンス」や「SFミステリ」というジャンルだと思いますね。
単純でわかりやすい作品ではなく、とても謎の多い映画で、第1作目の『ブレードランナー』だけでも5つのバージョンがあります。
実際、視聴する際にどのバージョンを見ればいいか迷ったので、今回は
『ブレードランナー』の各バージョンを見比べつつ、続編となる『ブレードランナー2049』とその前日譚となる「3つの短編作品」の時系列を解説していきます。
この記事の目次
映画『ブレードランナー』シリーズの全作品まとめ【公開順】
今、世に出ている『ブレードランナー』シリーズを時系列(公開順)に並べると、以下の通りです。
- 1982年『ブレードランナー』(リサーチ試写版/ワークプリント版)
- 1982年『ブレードランナー』(オリジナル劇場公開版/US劇場公開版)
- 1982年『ブレードランナー』(インターナショナル・バージョン/完全版)
- 1992年『ブレードランナー』(ディレクターズ・カット/最終版)
- 2007年『ブレードランナー』(ファイナル・カット)
- 2017年『ブレードランナー ブラックアウト2022』(短編)
- 2017年『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』(短編)
- 2017年『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』(短編)
- 2017年『ブレードランナー2049』
一般的には「ディレクターズ・カット/最終版」か「ファイナル・カット」の『ブレードランナー』を観て、
次に3つの短編作品(内容は2作目の前日譚)を観て、
そのあと2017年の続編映画『ブレードランナー2049』を観る流れになると思います。
1作目『ブレードランナー』の5つのバージョンは、日本では2007年にリリースされたDVDボックス『ブレードランナー 製作25周年記念アルティメット・コレクターズ・エディション』に収録されています。
ちなみにすぐに視聴したい人は、dTVという動画サイトでも視聴できます。
2017年11月時点では『ブレードランナー』、『ブレードランナー』(ディレクターズ・カット/最終版)、『ブレードランナー』(ファイナル・カット)の3バージョンが配信されていました。
こんなにたくさんあるブレードランナーシリーズですが、具体的にどういう順番で視聴していけばいいかを解説していきましょう。
映画『ブレードランナー』シリーズはこの順番で見よ!
初心者の人がブレードランナーシリーズを観る場合、基本的には以下の順番で全5作品を視聴するのがおすすめです。
- 『ブレードランナー』(ファイナル・カット)(2007年)
- 『ブレードランナー ブラックアウト 2022』(2017年)
- 『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』(2017年)
- 『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』(2017年)
- 『ブレードランナー2049』(2017年)
5つのバージョンがある『ブレードランナー』のうち、2007年版「ファイナル・カット」を選んだ理由は、これが最もリドリー・スコット監督が撮りたかった演出や編集となっていると思うからです。
映像美に関しても「ファイナル・カット」バージョンが、最も綺麗で美しいです。
視覚効果担当のダグラス・トランブル氏が当時こだわって使用した特殊レンズで撮った「幻の高画質の特撮シーン」が使われています。
最近の視聴環境は「HD(高画質)」が多いと思うので、『ブレードランナー』は「ファイナル・カット版」をまずは観てみてほしいと思います。
ストーリーの時間軸は、
- 1作目『ブレードランナー』→(2019年)
- 短編1『ブレードランナー ブラックアウト2022』→(2022年)
- 短編2『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』→(2036年)
- 短編3『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』(2048年)
- 2作目『ブレードランナー2049』(2049年)
となっています。
というわけで『ブレードランナー』を視聴した人は、次に3つの短編映画を視聴してみてください。
『ブレードランナー 2049』の前日譚のとなる短編映画3作品【動画を視聴しよう】
35年ぶりに製作された続編映画『ブレードランナー 2049』の公開にあわせ、
以下の3作品がネット上で公開されました。
- 『ブレードランナー ブラックアウト2022』
- 『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』
- 『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』
この記事では、各作品を視聴できるようにしておきます。
『ブレードランナー ブラックアウト2022』
2022年5月、ロサンゼルス
レプリカント・ネクサス6型は4年の寿命を終えて、絶滅した
そしてタイレル社は、より寿命の長いネクサス8型の製造を開始した
そして、各地で人間至上主義運動が勃発した
その登録データから、レプリカントとみなされた者たちが殺される事件が相次いだ
このブラックアウト(大停電)事件の後、レプリカントは製造禁止されタイレル社は崩壊
そしてウォレス社により、新たなレプリカントが作られるには10年以上を待たなければならなかった
渡辺信一郎監督作品ー『ブレードランナー ブラックアウト2022』
『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』
2036年、ロサンゼルス
デッカードが恋人の女性レプリカントと姿を消してから17年後
そこでは、レプリカントの新たな創造主となる科学者ウォレス(ジャレッド・レト)が、巨大な陰謀を企んでいた
ルーク・スコット監督作品ー『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』
『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』
2048年、ロサンゼルス
デッカードが恋人の女性レプリカントと姿を消してから29年後
ロサンゼルス市警はブレードランナー組織を強化し、違法な旧型レプリカントの処分を徹底していた
軍から逃げ出し、この街にたどり着いた旧型の違法レプリカントであるサッパー(デイヴ・バウティスタ)は、トラブルを避け静かな暮らしを送っていたが…。
ルーク・スコット監督作品ー『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』
次は2作目となる『ブレードランナー 2049』の情報を解説します。
『ブレードランナー2049』の前日譚、あらすじの時系列まとめ
というわけで、『ブレードランナー2049』までの「あらすじ」を時系列でまとめると、以下の通りです。
- デッカードが「ブレードランナー」に復帰(2019年)
- ブラックアウト事件によりレプリカントの製造が禁止(2022年)
- 新型レプリカント・ネクサス9をウォレスが創造(2036年)
- 旧型レプリカントのサッパー・モートンがとある母娘を凶悪犯から守る(2048年)
前日譚においては、
ブラックアウト事件により、旧型レプリカントの製造が禁止&タイレル社が倒産
→タイレル社を買収したウォレスが新型レプリカント 「ネクサス9」を製造
→旧型レプリカントを「解任(殺害)」にする動きが始まる
というストーリーがざっと描かれてます。
簡単にまとめてみましたが、『ブレードランナー2049』を観る上で知っておきたい情報としてはこんな感じですね。
『ブレードランナー2049』の「あらすじ」「見どころ」をまとめてみる
『ブレードランナー2049』のあらすじ・見どころ
2049年、更に荒廃が進んだ地球
レプリカントと呼ばれる人造人間を製造していたタイレル社は倒産したが、同社の資産を買収したウォレス社が新型のレプリカントを生み出していた
ロサンゼルス市警察に所属する最新型レプリカントのKは、「ブレードランナー」として、旧型のレプリカントを「解任(殺害)」する職務についている
Kは捜査中、反逆レプリカントのサッパー・モートンを「解任」した際に、不可能であるはずの「レプリカントが妊娠する」という痕跡を発見してしまった
Kは妊娠の証拠をすべて破壊し、生まれた子供を始末するように上司の命令される
Kはウォレス社の社長であるニアンダー・ウォレスを訪ね、かつて発生した「大停電」を経て僅かに残った記録を調べると、遺体の名はネクサス6シリーズのレイチェルであり、彼女は30年前に姿を消した元ブレードランナーのリック・デッカードと恋愛関係にあったことを知る
レプリカントの生殖能力を完成させて事業拡張を目論むウォレスは
秘書兼用心棒のレプリカント・ラヴにレイチェルの遺骨を警察から盗ませ、Kを尾行して子供を見つけることを命令するが…。
色々あるとは思いますが、『ブレードランナー2049』のストーリーで気になるのは
- デッカードはレプリカントだったのか?
という点ですよね。
『ブレードランナー2049』の見どころとしては、
- 新たな主人公K(ライアン・ゴズリング)の活躍
- 前作で作り上げられた「あの世界観」は健在か?
などがあります。
前作の『ブレードランナー』は、音楽を担当したヴァンゲリスが素晴らしすぎたので、映画音楽に関しても期待したくなってしまいますね。
前作のリドリー・スコット監督は今回も製作総指揮として関わっているので、作品のクオリティ面でも期待したいです。
ブレードランナーシリーズの映画監督の関係図まとめ
最後にブレードランナーシリーズの映画監督をまとめてみました。
①『ブレードランナー』→リドリー・スコット監督
②『ブレードランナー ブラックアウト 2022』→日本人アニメ監督・渡辺信一郎。
③『ブレードランナー2036:ネクサス・ドーン』と『ブレードランナー2048:ノーウェア・トゥ・ラン』→ルーク・スコット監督。
※ルーク・スコット監督は1作目『ブレードランナー』の監督リドリー・スコットの息子
④『ブレードランナー2049』→ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(リドリー・スコットは制作総指揮)
カルト的人気を誇った伝説のSF映画『ブレードランナー』を作り上げたリドリー監督の遺伝子が受け継がれていってます。
ぜひ視聴してみてくださいね。(『ブレードランナー』は dTV で視聴できます。)